


円空作 観音菩薩像
願念寺の歴史は古く鎌倉時代中・後期の頃まで遡る。1272年、浄土真宗の宗祖である親鸞の高弟、伊東唯円(入西房唯円)を開祖として三河国矢作に「影澄寺」を建立、その後、8代目唯法の時代に美濃国上有知(旧美濃町)に移転し寺号を「願念寺」と改称した。
三河に創立以来700年、この地に移り願念寺と改号以来400年、由緒の古いこの寺はうだつの上がる古い町並みの中央部に寺地を賜り、本願寺系の重要な寺として領主金森長近からも大切にされ、上有知の歴史と共に歩んだお寺でもあります。住職の「唯」のつく法名も20数代にわたり絶えることなく続き、寺の歴史は生き生きとして今に伝わっている。
二度の大火に遭遇しながらも親鸞上人の真筆をはじめ数々の寺宝は無事保管され、いずれも文化財的価値の高い由緒ある品々である。
観世音菩薩立像(円空作)
像高44㎝、高く盛り上がった宝冠に化仏が刻んであり、お顔はやや角形、眉と眼は直線的に刻んだ線で表しており、簡素な彫りであるが口元に笑みがこぼれている。像全体のバランスがよく、手抜きしたような四角の顔には独特の愛嬌がある。浄土真宗の寺院に円空の仏像があるのは珍しい。

・1月1〜3日
・3月21日
・5月13日
・9月23日
・10月7日
・11月25日
・11月26日
御年頭
彼岸 墓経
春期永代経
彼岸 墓経
秋期永代経
報恩議(準備)
報恩議(おとき)(後片付け)

開山 1473年(文明5年)専了房唯法
本尊 阿弥陀如来
住所 美濃市加治屋町2033
電話 (0575)33-0568
文化財 市指定/聖観世音菩薩立像(円空作)
・長良川鉄道「美濃市駅」下車 徒歩10分。
・東海北陸自動車道 美濃ICから5分。


願念寺は1723年(享保8年)の上有知大火により焼失したため現在地へ移転し1747年(延享4年)に本堂を再建、その後数十年の間に庫裡、山門も再建されました。
境内の巨木「モチノキ」は本堂再建当時に植栽されたもので、樹齢は400年を数え願念寺再建後の歴史を担うひとつとして今もその姿を留めています。
モチノキは本州以西に分布する常緑樹で神聖な樹としても崇められ、開花期は春、晩秋にはかわいらしい果実をつけます。
本堂を背景とした威風堂々たる古木にも願念寺の由緒が感じられ、美濃の古寺にふさわしい趣となっています。

モチの木(樹齢400年)


本堂

山門

本堂再建記念碑

鐘楼

同朋会館


庭園と庫裡

サンシュユの木

イチョウの木