浄土宗の寺で天正2年(1575年)法空寿養によって開山。金森長近の城下町造りの時、町の鬼門除けとして現在地へ移転。本堂に数多の鬼の瓦が使用されており、様々な表情をもつ本鬼瓦が下界の人間を嘲笑するかのように見下ろしている。
おそらくは魔除けの意味を持つものであろうが、このような建築様式はたいへん珍しい。境内入口には、槍ヶ岳に初登頂した名僧幡隆上人の筆による大名号石がある。
また本堂内には柳谷(やなぎだに)観音と称せられる観音様が祀られており、特に眼を守る観音様として知られていることから多くの観音信者の参詣がある。市重要文化財の円空作の聖観音菩薩像は大きくはないが、その姿、顔の表情、彫刻の力強さがすばらしく拝観者があとを絶たない。
・1月1日
・3月
・7月8日
・8月15日
・9月
・11月23日
修正会
初岸日 春の彼岸会
長栄稲荷祭礼
大施餓鬼会
初岸日 秋の彼岸会
どうだんつつじお茶会
開山 1574年(天正2年)法空寿養
本尊 阿弥陀如来
霊場 美濃西国三十三観音 第3番
住所 美濃市吉川町
電話 (0575)33-0708
文化財 市指定/聖観世音菩薩坐像(円空作)
・長良川鉄道「梅山駅」下車5分。
・東海北陸自動車道 美濃IC 7分。
幡隆上人は越中(富山県)出身の浄土宗の念仏行者で、浄地を求めて各地を巡って修行した後、その最浄の地を高山の頂上に求めた名僧として有名です。後半生を中央アルプス槍ヶ岳(標高3180m)の開発に打ち込み、槍ヶ岳登頂5回目にして山頂を極め、槍ヶ岳頂上最初の登頂者として、また山岳崇拝に尽力した不屈の僧として今も広く知られています。
天保2年(1831年)幡隆上人は来昌寺に招請され念仏行をつとめた折には、近郷近在の念仏信者が昼夜を問わず多数参集し法話に聞き入りました。名号石はその時の幡隆上人の書で、その文字を刻した石碑です。